中古リチウムイオンポリマー電池から3直列の組電池を作る

以前の記事でバッテリーパックを解体して取り出したリチウムイオンポリマー電池を単体セルで充電する実験を行ったが、今回は同じ電池を3直列にして組電池を作ってみた。やった事は18650の3直列組電池を作った時とほぼ同様だが記事に残しておく。

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強制セルバランスの実行

組電池にする際にセル間電圧差があるのは良くないので、電池を並列接続して強制セルバランスを取る。電流がチョロチョロしか流れないため、以前の記事の時の経験によれば丸一日くらい放置した方が良いようだ。

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グラスウールでくるむ

絶縁と、万が一電池が過熱した時の断熱効果を狙って電池をグラスウールでくるむことにした。

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グラスウールをハサミで丁度良い大きさにカットし、マスキングテープで止める。

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直列接続&保護回路基板の取り付け

グラスウールでくるんだ後3直列の配線をし、保護回路基板も取り付けて瓶の中に入れた。これで万が一発火しても安心(ビビリなので…)

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充電用DCDCコンバータの調整

まずは定電圧充電の電圧を設定。1セル当たり4.15V相当を狙い、3セル直列なので12.45Vとした。電源は18650電池3直列の充電で実績がある古いノートPCのACアダプタ(19V出力)を利用。

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このリポ電池は容量がけっこう大きく、解体時に確認した本体記載の容量は4.38Ah。劣化はあまり進んでいない感じだが、電池へのストレスを低く抑えたいので定電流充電は1Cの1/3位を狙って1.4Aに設定した。

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3直列電池の充電

いつも通り自作電流ロガーで測定を行いつつ、充電を実行。

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得られた充電曲線は以下。

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充電当初は設定通り1.4Aで充電されていたのに、直後から徐々に電流が落ちて20〜30分後には1.3A位で落ち着いている。これは正直原因が良く分からないのだが、この時DCDCコンバータICが触れないほど熱くなっており、ICの過熱保護機能か何かが働いていたのかも知れない。

とは言え、充電そのものは問題なく出来ている感じだ。

まとめ

古いノートPCのバッテリーパックを解体して取り出したリポ電池を使って3直列の組電池を作り、市販のDCDCコンバータ基板を使って充電を行った。

内容的には18650の3直列組電池を作った時の記事と殆ど同様だが、リポ電池の容量が大きめなので少し充電電流を大きくして充電。DCDCコンバータICの過熱のせいか設定より充電電流が下がってしまった事以外、特に問題なく充電が出来た。

グラスウールでくるんで瓶に収めたりしたので、ビビリな自分でも安心して使えそう。自転車発電でも充電出来そうなので、発電した電気を有効活用するのに丁度良いかも知れない。

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